約3年ぶりくらいにO様からいただいた電話の要件は
“今のマンションを売却して、都内のマンションに買い替えしたい”
というものでした。
もともと世田谷区の高級住宅街にあるご実家にお住まいだったO様ですが、3年前にご購入いただいた物件は横浜駅前のタワーマンションでした。
“購入した物件自体や周辺環境等は非常に気に入っているのだが、勤務地も行き付けのお店等もほとんどが都内なので、住まいも都内に戻したい”
というご希望、隣人が嫌だから…というわけではなかったはずです(笑)
色々と住み替えの方法論をご相談しましたが、まずは住み替え先の契約を先に済ませることからスタートしました。
(自宅マンションの売却はソッコーで決まるという自信もありましたので…)
住み替え先物件を探していく中で、タイミングよく打って付けの物件がありました。
O様のご実家からも近く、現在ご購入いただいている物件と同じ会社(=私の元勤務先)が分譲している物件で総戸数も200戸超ある超人気物件でした。
こんな人気物件の場合、競争率が高くなるので、基本買い替えのお客様は嫌がられるのですが(今の住まいが売れないと次の住まいが買えないからです。)、これまた運よくというか、その物件の販売チーム責任者が、私がその会社へ入社した時の直属の上司、そしてO様の担当になった営業マンがO様の高校の同級生というスペシャルな偶然が重なり、条件の良いお部屋を優先的に抑えてもらえました。
新築マンションの売買契約を行うことになりましたが、この契約は「停止条件付き契約」という形態になり、“自宅マンションの売却が前提になり、その自宅マンションが3ヶ月以内に最低価格以内で売却できなければ、購入の契約も白紙解約できる” という契約になります。
元上司からも“中石、早く売却の方決めて来い” と発破をかけられます。
とはいえ元上司も現在のO様のご自宅マンションがどれくらい売れ筋物件なのかよく分かっています。自分の会社で分譲したマンションですから…
ご自宅売却は私が前職から転職して勤めていた仲介会社でお世話をさせていただきました。(店舗も売却する横浜のマンションから徒歩5分という好都合な立地)
物件情報を業者間情報サイトへ登録した途端に見学希望が殺到し、その週末に5件の購入希望者の見学、その5件を全て20分刻みで同じ時間帯に見学させ“超売れ筋マンションの新築モデルルーム” のような状況を演出、O様のお立会いの際の迫真の演技?も功を奏し、売り出し金額満額の購入申し込みがその日のうちに3件入りました。
無事にご自宅マンションの売却も目処がつき、3年前に購入いただいた金額からも多少利益が出て、理想的な買い替えが実現しました。
新しいマンションへのお引越しが完了し、しばらく経ったころにはO様のご両親のお住み替えも私がお世話したりとお付き合いはその後も続いていきますが、お住み替えが完了してからO様ご自身のお住まいのことで連絡をいただくことはしばらくありませんでした。
そんな状況が数年続いた頃、2015年くらいにO様から相談のメールが届くようになります。
(次回に続きます。)