地図に残る仕事


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昨日のブログでも書きましたが、自分が仲介等で関わって取引された土地にその後建てられた建物には愛着が湧くものです。

本日、物件の下見で地元・横浜を回った際に、私の中でも思い入れのある現場にちょいと立ち寄ってきました。

こちらのマンション(真ん中の茶色い物件)は、今から12〜13年前、一戸建て、借家、店舗の3件が建っていた敷地を立ち退き交渉まで私がお手伝いし(今ではかなりのグレーゾーン)、ワンルームマンションデベロッパーに土地を購入いただき、後に投資用ワンルームマンションが建設された物件。

マンション業者さんに用地を卸すのは初めての経験で分からないことも多く苦労した物件でしたが、当時の上司に “そんな複雑な案件、まとまるわけがない” と言われながら、意地と根性で相続トラブルをまとめ上げた思い出で深き物件です。

また、偶然にもそのマンションのすぐ裏手に、つい最近私が土地取引に関わった建築現場があります。

こちらの物件は、当初は接道している間口が2mしかない旗型の土地の中古一戸建てのご売却相談でしたが、接道条件さえ満たせば商業地域で10階建まで建築できるエリアでしたので隣接の方に同時売却を提案し、隣接する2件の方からも同時売却のご意向をいただいてマンション用地として地元デベロッパーさんに購入いただいた物件。

土地の境界確定までは完了させ、古屋3件が残る状態でマンションデベさんに引き渡しを受けていただいたのが昨年8月末のこと、そこから建物解体、建築確認取得を経て、ようやく建築着工に至っているのを確認し、感慨深いものを感じました。
今後どんな建物が出来上がるのか(イメージパースは見ていますが…)楽しみです。

そして、今日立ち寄った物件ではありませんが、私がこれまでの不動産人生の中で、最も思い入れが深いのがこちらの物件。

写真はただの完成予想模型ですが、実際の建物は2年くらい前に完成し、すでにそこで10組のお客様の生活が繰り広げられています。

こちらの物件の売主様は、私が独立した当初に自宅マンションのご売却をご依頼いただいたのがお付き合いの始まり。
その6年後くらいに相続対策で駐車場のご売却依頼をいただきましたが、一般の住宅用地となると地型が悪く面積が大きすぎる、マンション用地となると規模が小さすぎる、という条件でなかなか成約に至らない物件でした。

何か良い選択肢はないかと多方手を尽くし、最終的には個人のお客様複数人が集まり建築組合を作り、その組合で一棟のマンションを建設する「コーポラティブハウス」(マンション版の注文住宅)という手法を別企業のパートナーさんの力も借りて採用することとなりました。

とはいえ、土地の売買契約に至るまでにパートナー企業さんと事業協力の合意書を締結し、そこからコーポラティブハウス事業に加わってくれる組合員様の募集を開始、募集開始から約4ヶ月が経過したころようやく10組必要なうちの8組が確定した段階で建築組合を結成し、建築組合と土地所有者様との間で土地売買契約を締結、売り出し開始から実に1年超の期間を掛けて土地売買決済に至った、という物件でした。

そこから建築の期間でまた1年強、さすがに建築の場面では私の手を離れていましたが、多くの時間を掛け、様々な選択肢の中から多くの当事者が最もハッピーになれる事業を手掛け、これからその建物がその場所に20年、30年と存在していく。

そんな仕事が出来ていることに誇りを持っています。

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