意外と知られていない時限法で創設された譲渡益課税の特例


以下でご案内する特例を適用予定の契約済み物件

不動産ランキング
昨日のブログでは、居住用財産を譲渡した場合や空き家を譲渡した場合に適用となる譲渡益課税の特別控除の件についてまとめましたが、同様の特別控除で意外と知られていないものがあります。

それが「平成21年及び平成22年に取得した土地等の長期譲渡所得の1,000万円特別控除」です。

この制度が創設された背景は…
当然「リーマン・ショック」に端を発する不動産市況の壊滅的な状況によるものでした。

世界的金融危機の影響により金融機関の融資姿勢は完全に逆回転、
どこの銀行も企業への貸出金の回収に動きました。

マンション事業とは用地の仕入れから始まり、建築確認申請、施工…等非常に長いスパンの掛かる事業であり、用地仕入で資金借り入れを起してから実際にマンションの引渡しが完了してお金を回収できるまでに2~3年のスパンは掛かります。
その間に市況が完全に凍り付いてしまい、資金回収が出来ていない段階で金融機関から融資金の返済を求められたら…

リーマンショック後に新興マンションデベロッパーが次々と破綻したのはこのためです。
ちなみに、横浜ではスリーエルと呼ばれていた新興マンションデベロッパーがありました。
当時、ランドマークタワーに本社を置いていた企業で、
・ランド
・ランドコム
・エルクリエイト
この3社です。
(うち2社は私の大先輩が創業者です。)

常にいろんな噂が流れていましたが、3社中2社は倒産、
1社のみ現在でも存続していますが、事業規模を大きく縮小しています。

話はそれましたが、平成20年9月のリーマン・ブラザーズの破綻以降、平成20年後半から平成21年、平成22年にかけて不動産取引件数は壊滅的な状態になり、新規で分譲されるマンションも激減しました。

そんな状況でしたので、不動産流通を促進させるために平成21年度に創設されたのがこの制度です。

制度の内容を分かりやすく言うと、
“平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間で取得した日本国内の土地等(マンションもOK)を長期保有し、その後売却した場合には、譲渡益から1,000万円控除できるようにします” という制度です。

不動産譲渡の場合の長期保有とは、取得した年以降、6回1月1日を迎えれば長期となります。

平成21年に取得していれば平成27年以降、平成22年に取得していれば平成28年以降の譲渡であれば、1,000万円の特別控除が適用になります。

リーマン直後の平成21年、平成22年は市況も不安材料ばかりでしたので、とにかく買手有利、投資物件の売出金額自体も安く、更に大幅な価格交渉も通りやすい状況でした。

それこそ、その当時に600~700万円で購入した区分ワンルームマンションを長期で保有し(その間は安く買っているので家賃収入で十分手残りが出る。)、保有期間をクリアした現段階で売却すれば1,300~1,400万円で売却できる、なんて案件がゴロゴロあります。

この特例が無ければ、長期譲渡ですので譲渡益に対して20.315%の税率が課せられますが、
(短期の場合は39.63%です。)
この制度が適用できれば、先に例を出したような区分ワンルームマンションの譲渡でも譲渡所得税は発生しないことになります。

ただし、税金の特例の恐ろしいところは、
“知っている人は特例の申請をすれば要件さえ満たしていれば控除を受けられるようしてくれるが、知らない人にはお役所はわざわざ教えてくれない”
というところです。

実際に “こんな制度あるの知らなかった…” と言われるお客様も多く…というか、ほとんどの方がご存じありません。
たまに税理士でも不動産に詳しくない先生は知らない人が…

不動産コンサルタントとして、常にクライアントの利益につながる情報を正確に掴み、それをお客様にフィードバックする。
そういう姿勢で仕事に望んでいきたいと思います。

人気ブログランキング始めました。愛のポチリをお願いします。

不動産ランキング

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする