境界立会の一コマ
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昨日、資産管理法人でアパートを保有いただいているお客様の保有アパートの1棟で、そのアパートが接する私道(持ち分あり)に同様に接している第三者が所有する土地との境界立会に行って参りました。
オーナー様も不動産の資産管理法人とは別に本業のお仕事がありお忙しく、図面と現地とを確認してこちら側が不利になることはないか…等を確認するのはプロである我々コンサルタントにお任せいただいた方が安心、ということもあり、オーナー様から「こんな話が来ているんだけど…」とお声がけあれば、いつも「私が代理でやっておきますよ。」と即答しています。
オーナー様も直接「代わりに対応して…」とは言いませんが、言えばやってくれると…
オーナー様の「掛かりつけの不動産コンサルタント」として、ワンストップで不動産に関わる業務の代理人としての役目を担う。
この関係を構築するには時間も掛かりますし、お金にならないことも多々ありますが…
信頼をいただいていればこそ、追加購入や資産組み換えのご相談、ご自宅の購入・売却、お子様のご自宅購入…と5年10年スパンでみると、何度もお取引いただく結果につながります。
境界立会の話に戻りますが…
今回立会を求めてきたのは、アパートの存する区画の土地の大多数を所有する大地主さん、私のクライアントであるオーナー様にご購入いただいたアパートの敷地も、元々はこの大地主さんが保有していた土地でした。
今回は、大地主さんが所有する土地で借地権が付いていて、現況は借地権付き建物の所有者が利用している土地を、その利用状況に合わせて分筆していくために、他の私道の持ち分を持つ所有者から立会印が必要、という経緯でした。
測量図と立会確認書
大地主さんが持っている大きな底地(借地権が付いている土地の所有権)の場合、複数件の一戸建てやアパートが建っていても、土地は分筆せずに一筆の大きな土地のまま、というケースが多いです。
このままだと、例えば借地権付き建物を所有している借地権者に「底地を買ってくれませんか。」と話を持ち込もうとしても、その借地権建物の敷地に相当する部分だけを売却する、ということができません。
大地主さんも相続に備えるための底地整理の事前準備としての分筆作業、といったところでしょうか…
この現地立会作業を進めていくうえで、「おやっ?」と思い、現地で確認作業に対応してくれていた土地家屋調査士さんに聞いてみました。
「土地の分筆って、筆界確認書に隣接地所有者が実印を押印して、印鑑証明添付しないと法務局は受け付けてくれないんじゃないですか?」
信託銀行の関連会社で仲介業務を行っているころ(今から15年前後前)、大きな土地を建売業者さんに仕入れとして購入いただく際に、いつもこの分筆作業のための隣接地所有者からの実印押印、印鑑証明書添付の筆界確認書取得に苦労しておりました。
土地家屋調査士さんからの回答は、
「10年弱くらい前から、調査士が作成した立会証明書に隣接地所有者の立会印(認め印で可)があれば、法務局は分筆を受け付けてくれるようになりました。」
とのこと。
知らなかった…
自分の知識をブラッシュアップしていくためにも、オーナー様からの依頼事項は積極的に対応していくことは大切だ。
しかも仕事というよりは趣味みたいなものなのでお休みの日に…
いろいろと勉強できた良い経験でした。