我々仲介業者が契約成立した際にお客様より頂戴する仲介手数料ですが、
3%+6万円(+左記消費税額)と説明されることが殆どです。
“この+6万円って何??” とご質問いただくことも少なくないですが、殆どの営業マンは「売買価格が400万円を超える際の即算式です。」と答えるでしょう。
そもそも「仲介手数料」の金額は「昭和45年建築省(現:国土交通省)告示第1552号」により定められており、その概略は下記のとおりになります。
200万円以下の部分⇒5.40%(5%+消費税)
200万円超〜400万円以下の部分⇒4.32%(4%+消費税)
400万円超の部分⇒3.24%(3%+消費税)
この手数料に関するルールは、告示の名称にもあるように昭和45年に定められたものです。
昭和45年以降では、消費税の導入と消費税率の変更以外、この手数料のルールに変化はありません。
今から約50年前であれば400万円以下の不動産も少くなかったのでしょう。
現在では取引される不動産の殆どが400万円超ですので、一括りで3%で計算をする際に、
(以下は分かりづらくなるので全て税抜き計算です。)
5%で計算する200万円以下の部分 → 5%と3%の差2% 200万円×2% = 4万円
4%で計算する200万円超~400万円以下 → 4%と3%の差1% 200万円×1% = 2万円
4万円+2万円 = 6万円ですので、400万円超の物件価格、例えば1,000万円であれば、
1,000万円×3%+6万円 = 36万円
3%で一括りで計算し、あとで3%との差額6万円を足せばいいという計算になります。
街場の不動産屋さんの営業さんだと、結構上記のように答えられない人多いです。
ちなみに今月末に2戸の区分マンションをまとめて買っていただくというバルク取引の契約を行うのですが、物件価格400万円+700万円という組み合わせでした。
私はいつもの習慣で、“合計1,100万円だから1,100万円×3%+6万円=39万円だよね” と思っておりましたが、本日各物件別にご請求書を作成していて “おや??” となりました。
合計金額で計算すると39万円になる手数料が、個別で計算すると、
400万円の物件はちょっと細かくなりますが、
200万円×5% = 10万円
200万円×4% = 8万円
(合計)10万円+8万円 = 18万円
700万円の物件は
700万円×3%+6万円 = 27万円
物件価格の合計は1,100万円ですが、手数料の合計は18万円+27万円=45万円になります!
“あっ、バルク取引だと件数分を+6万円する必要があるんだ!!”
物件価格が400万円以下の取引も、バルク取引も初めての経験でしたので、ちょっとした驚きでした。