横浜地元の不動産業者、リストさんの店頭に掲示してあったサービスプラン
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本日、気分転換に横浜駅からの帰宅ルートをいつもの西口コースから東口コースに変えて歩いていると、冒頭写真の看板が目に入ってきました。
横浜中区に本社を構える地元大手の不動産業者、リストさんの横浜支店の看板でしたが、この内容を見たときに、約1年半前に自分が下した判断が間違いではなかった、と改めて思いました。
この看板に書かれているサービスの内容は、適応条件はいろいろあるとは思いますが、
リストに住宅売却の専任媒介を依頼した場合、
・引き渡し後、建物を5年間保証
・引き渡し後、設備を1年間無償修理
・売却できない場合の買取保証
・売却活動前のハウスクリーニング実施
・プロカメラマンによる物件写真撮影
(詳細な条件等は未確認です。)
上記5点のサービスメニューを売主様の費用負担なしで行う、というもの。
このような保証サービスを取り入れているのはリストさんだけではありません。
私はリストの広報ではありません(笑)
大手仲介業者の中で、先駆けてこのような保証サービスを導入したのは東急リバブルでした。
今から約5年前の2012年10月にリバブルあんしん保証というサービスをリリースしました。
これを皮切りに、三井のリハウス、野村の仲介、住友不動産販売といった超大手仲介業者が同様のサービスを導入し、不動産売却の専任媒介契約取得のための保証サービス合戦がスタートします。
現在では、超大手業者だけに限らす、準大手、リストやポラスのような地元エリアに根付いて仲介を行う地場大手業者まで、このような保証サービスを導入するようになりました。
先駆者である東急リバブルはあんな、こんな…の新サービスを次々と導入しています。
私は自営業時代の2014年4月2日に、この保証サービス合戦の状況に対してこのようなコラムを書いていました。
それから約2年半後の2016年8月に会社を清算することを判断した訳ですが…
私の自営業時代のメインビジネスは、一般のお客様が居住用不動産を売却したい、というときのエージェントとして、その他大勢の地元の不動産仲介業者さんに客付けをしてもらう活動を行う売却専門エージェントという業態でした。
少なくともネット上で「不動産売却専門エージェント」という切り口で専門サイトをオープンしたのは日本初だったと思います。
そのビジネスを10年ほど継続しましたが、終盤の時期は超大手仲介業者さんと競合し、専任媒介契約を競合先に取られてしまう場面が幾つか出てきていました。
(事業スタート当時は、専任媒介契約を自分で取りに行けば、ほぼ百発百中でした。)
“仲介手数料は絶対に値引きしない” というスタンスだった超大手仲介業者も、熾烈な売却物件獲得競争が繰り広げられる中で、そのエリアの中での売れ筋物件であったり、自社で買主様の仲介も行うという両手仲介の場合であれば、仲介手数料をディスカウントするケースが多く見られるようになっていました。
中小零細企業では決して真似の出来ない仲介業者による保証サービスの充実、ホームステージングといった仲介業務への付加価値付け、挙句に仲介手数料のディスカウント…
2016年の時点で、この状況は一過性のサービス競争ではなく、不動産仲介というビジネスは生き残りを掛けて仲介業務への付加価値付化が今後益々進む、と予測し、同じ土俵をメインビジネスとしていた自分の会社には事業縮小のリスクが余りにも大きすぎる…と判断しました。
本日、リストさんの看板を見て、1年少し前の自分の判断はやはり間違いではなかった… となった次第です。
それでは、街の不動産屋に生き残っていく術が無いのか…というと、決してそうではないのも事実。
このあたりのことは、また改めて…