新築アパートの賃料設定


新築アパートの賃料査定書

不動産ランキング
新築アパートの用地仕入を行う際、まずその土地の存する地域の用途地域や建ぺい・容積率、そのた制限を調べ、どの程度の建物が建てられるのかのラフプランを入れます。

プランを入れる際にも、“そのエリアで何平米くらいの広さの部屋が需要があるのか” という情報をしっかり捉えていなければならないことは言うまでもありません。

そしてプランを入れたうえで、“その部屋が実際にいくらで貸せるのか” を調査するために作成依頼した成果物が冒頭に掲載した「賃料査定書」になります。

弊社では賃貸管理のプロパティマネジメント部門がありますので、自社査定額も当然算出いたしますが、客観的な賃料相場を把握するために、日ごろお付き合いしている第三者の管理会社さんからも賃料査定書をいただくようにしています。

管理会社によって多少のバラツキはありますが、客観的な賃料相場を把握したうえで、賃料収入からそのエリアで期待できる表面利回りを考慮し、売出価格を設定していく形になります。
(月額想定賃料55万円であれば、年間想定賃料660万円、期待表面利回りが6.5%であれば売出価格は約1億150万円、といった感じです。)

価格が決定して売出を開始するわけですが、弊社が取り扱っている水面下新築アパートの場合、この時点ではまだ工事着工前で現地はまだ更地の状態、という物件も多くなります。

良い物件であればあるほど、建物は図面上のみで確認いただきご契約、その数か月後に建物が完成し、完成立会の段階で初めて室内を確認する、という状況になります。

買主様にご購入いただいた物件の価格は当然確定していますが、賃貸運営・賃借人の募集に関してはここからがスタートとなりますので、実際に募集する賃料はまだ確定していません。

私が最近お客様にご購入いただいた新築アパートでは、この時点で売出価格決定の際に作成した「賃料査定書」を実際に完成したお部屋の条件と照らし合わせ、賃料の修正を行いました。

賃料査定書を作成したPM部門、管理会社の人間は図面上の情報だけを頼りに賃料査定をしております。

これが実際に建物が出来あってみると、

・開口部分の前面が抜けていて開放感があり明るい
・水回りの使い勝手等が思ったよりも使いやすい(逆もあり)
・想定以上にプライバシーが保てない

…等、出来上がってみないと分からないことも多々あるものです。

ここで、当初の想定賃料表から、実際の募集賃料をいくらup or downさせるか、ここがコンサルタントとしての腕の見せどころです。

先日買主様への引き渡しが終わり募集を始めた物件でも、当初の賃料査定書から、“この部屋は良い” と思った部屋に関しては3,000円up、“想定していたより少し暗くて、良い部屋と比べると条件が劣る” と感じた部屋は2,000円downで募集賃料を設定、月額の家賃総額では価格決定時の想定賃料よりも若干upで募集開始しました。

気持ちの良いことに、この物件に関しては当初賃料査定書から賃料upした部屋と賃料downした2部屋に真っ先に申し込みが入りました!
賃料upした部屋は高くても借りてくれるだけの商品力があり収益の上積みができた
賃料downした部屋は割安感を感じていただける設定になり空室リスクが軽減できた
ということになります。

賃料のたたき台は、客観性のある情報を多く集めますが、出来上がった物件のことを一番よく分かっているのは、その取引を用地仕入から建物完成までコンサルティングしてきた人間のはずです。

物件をご購入いただいたお客様の収益upにつながり、そこにお住まいいただく入居者様の満足につながるご提案が出来るよう、細部にまでこだわった仕事を心掛けます。

人気ブログランキング始めました。愛のポチリをお願いします。

不動産ランキング

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする